【福島牝馬S】キンショーユキヒメが重賞初V!秋山騎手は史上5人目のJRA全10場重賞制覇
4/21(土) 15:34配信
4月21日の福島11Rで行われた第15回福島牝馬S(4歳以上オープン、牝馬、別定、GIII、芝1800メートル、12頭立て、1着賞金=3800万円)は、秋山真一郎騎手騎乗の7番人気キンショーユキヒメ(5歳、栗東・中村均厩舎)が道中は中団やや後ろに待機すると、最後の直線で鋭く脚を伸ばして勝利。待望の重賞初Vを果たした。タイムは1分46秒8(良)。
クビ差の2着に先手を奪って粘った1番人気のカワキタエンカ、さらにクビ差の3着に4番人気のデンコウアンジュが入線。2番人気に支持されたトーセンビクトリーは、そこから2馬身1/2離れた4着止まりとなった。
福島牝馬Sを勝ったキンショーユキヒメは、父メイショウサムソン、母アップルティー、母の父サンデーサイレンスという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬で、馬主は礒野日出夫氏。通算成績は26戦6勝。重賞は初勝利。福島牝馬Sは中村均調教師、秋山真一郎騎手ともに初勝利。
また、1997年のデビュー以来、これまでJRA重賞通算33勝をマークしていた秋山真一郎騎手は、福島牝馬Sの勝利で史上5人目となるJRA全10場重賞制覇達成となった。
騎手コメント
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秋山真一郎騎手(キンショーユキヒメ=1着)「本当にうれしいです。レース前に先生に言われたのが、『前が有利かもしれないが、この馬の末脚を生かす乗り方をしてほしい』ということで、じっくりいきました。(直線では)ちょっと届かないかなと思ったが、最後の最後で変わったなと思いました。初めて人に言える記録を達成できたなと思いました。最初に乗せていただいた時から、いい馬だなと思っていた。何回も乗せていただいて感謝です」
池添謙一騎手(カワキタエンカ=2着)「さすがにマークが厳しかったが、それでも直線は踏ん張ってくれたと思う。イレ込みに関しては、前走よりも落ち着いていた」
蛯名正義騎手(デンコウアンジュ=3着)「いい形で運べた。理想通りだった。去年みたいにまくり切ったら脚を使うと思って、じわっと上がっていった。最後は伸びきれずという感じだった」
田辺裕信騎手(トーセンビクトリー=4着)「カワキタエンカを負かしにいったぶん、最後は甘くなってしまった」
岩崎翼騎手(レイホーロマンス=5着)「減った体は戻っていて、調子自体はよかった。斤量が増えたのもあるし、4コーナーでごちゃついてしまって…」
津村明秀騎手「大丈夫かと思ったが、ゲートが開く直前に落ち着かなくなってタイミングが合わなかった。3~4コーナーでも窮屈なシーンがあって、もったいない競馬になってしまいました」
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『競馬をやって何が悪い。~予想は敗因分析から~』より
1:46.8 47.2-47.8 M
12.4 – 11.2 – 11.5 – 12.1 – 11.8 – 11.7 – 12.2 – 11.7 – 12.2
福島1800なのでやはり前半は少し速い流れになって2角付近の上り坂でペースダウン。それでも向こう正面からまた11秒台に入れているように割と淡々とした流れで基礎スピードも思ったよりは問われたなという感じ。そこからのL2再加速という競馬で前半は基礎スピード、後半は一応ポテンシャル面、前後半のバランスが問われたかなと。
1着07キンショーユキヒメ(秋山)
やや出負けして後方からの競馬で焦らずじっくり進めていく。道中も中団馬群の後ろで進めてブラックオニキスの後ろぐらいから3角で外に誘導。そのまま中団の外から好位に取り付きながら直線。序盤で好位列からじりじりと伸びて4番手に上がる。L1で2馬身差ぐらいの差をしぶとく伸びてまとめて差し切った。
ポテンシャル戦では強いので楽しみだなとは思ってみていたが、1800でそこそこ流れて基礎スピードもそれなりに問われた中でもこれを引き出せたのは収穫だったかなと思う。トップスピード戦ではなかなかよさが出ていなかった、阪神内回り2000のロンスパで良さがあったわけなので福島のような感じでしっかりと中間的なラップを連続していくポテンシャル戦ならこれぐらいはやれてもいいはず。1800の基礎スピード戦でこの脚を引き出せたのも新たな一面でこれなら小回りの1周コースは楽しみになるかな。ヴィクトリアマイルの権利を取れたとはいえ適性的には微妙だし、函館記念とか七夕賞とかそういうレースを狙ってもいいかもしれない。
2着04カワキタエンカ(池添)
好発を切ってそこからしっかりとハナを取り切りレースを支配していく。ただスローには落とさずにペースを平均に引き上げながら後続を引っ張っていく。3角でもまだ楽な手ごたえで進めながら4角で最内を立ち回って直線。序盤で外からデンコウアンジュに一旦前に出られそうになるがラストでしぶとく粘ってキンショーユキヒメには差されるも2着は確保。
こういう競馬でも強かった、というのは一つ大きな材料かな。今回は基礎スピード面を重視した戦いになったと思うし、速いラップを踏む余裕は流石に持てなかった。それでも後半5Fから11秒台に入れてL2でもう一度11秒台の脚を引き出してラストまで踏ん張った。得意とはいえないであろう展開でこれだけやれたのは収穫といえそう。府中の軽いマイルでもペースをコントロールできる立場になれればチャンスはあると思うが、アエロリット辺りが出てくると厄介なのでその辺りかな。マイルは微妙に短いと思うのでその辺りがカギ。
3着12デンコウアンジュ(蛯名)
やや出負け、そこから無理せず中団の外で進めていく。道中も中団の外目で楽に折り合って進めて3角。3角でスーッと取り付いて4角では先頭列で直線。序盤でそこから脚を使って先頭に立ったかという感じもL1で甘くなって最後はキンショーユキヒメにも差し切られて3着。
ん~まあこれがデンコウアンジュなんだよね。良い手ごたえだからって蛯名みたいに早仕掛けしちゃうとどうしたって甘くなるし。L1最後の最後はもう一度踏ん張ろうとはしていたんだけど、どうしても瞬間的な脚をコーナーで外から使ってしまうと甘くなる。3角では少し緩んだのでそこで行けそうな感じになったんだと思うけど4角出口、急コーナーになるところで脚を使ってしまったのもあると思う。ただもちろんそれのおかげで押し上げられた面もあるので難しいね。この馬が高いレベルで勝ち負けするにはもうちょっと展開の淀みがないと難しい。中弛みが欲しいね。
4着05トーセンビクトリー(田辺)
まずまずのスタートから無理はせずにじわっと控えて好位列。道中も流れた中で前からは少し離して前半は無理せず入って3角。3角で外に持ち出し4角では先頭列3頭の中で直線。序盤で追い出されて一瞬脚を使いかけるがここですぐに甘くなる。L1では下がって前3頭の争いからは脱落した。
ここ最近は状態があまりよくないのかなという感じの負け方が続いていたけど、この4着は言うほど悪くないと思う。前半のペースが速かったのがこの馬にとっては好ましくなかったと思うし、やはりL2である程度速いラップを踏みたい馬だからこういうタフな流れは合わなかった。それでもL2の地点で一瞬おっと思わせる脚は使ったので復活とまではいわないけどこれで復調基調に入ってくればいいなと。本質的にはもう少しスローの方が良いと思う。スローすぎるとだめで難しいところだが。
5着03レイホーロマンス(岩崎翼)
五分のスタートだが行き脚がつかずに少し下がっていったが結局は中団のうちで進めていく。道中も前に対してスペースを置きながら仕掛けを待ちつつ3角。3角でも好位の内内だがかなり狭いところを通して中団で直線。序盤で追い出されるが少し反応で苦労。そこからもジリジリとした伸びでトーセンビクトリーとの差をじわっと詰める程度の5着完敗だった。
ん~3~4角の地点でスペースが狭いところを突いたのはある程度影響していたかもしれないね。ただそれはそれとしてやっぱり1800でここまで流れてしまうとちょっと難しかったかもしれない。ここ2走はペース自体はともかくとしてもL2で結構速いラップを踏む形にはなっていたし、今回は割と淡々とした流れになっていたからね。息を入れるタイミングがないままなし崩し的に脚を使わされた可能性も考えないといけないと。この2つがちょっと気になったところかな。もうちょっとゆったり走れる距離の方が合っているとは個人的には感じる。
9着06ゲッカコウ(丹内)
まずまずのスタートからじわっと先行策、4番手を確保する。道中も2列目のポケットでロスなく進めて3~4角でも最内のポケットから進めていたがカワキタが内を開けていたのでそこを突こうとするも4角で閉められて下げながら。序盤で甘くなって失速した。
一応加速していく過程での内容なのでちょっと痛かったな。4角での出来事は、田原の「ありゃ馬こりゃ馬」の土川と氷室のくだりでこんな感じなのがあったなあ…ってふと思い出してしまった。コーナーで膨れたのを戻すっていう体で内から上げようとした馬を締めるのはセーフ的な。4角での攻防で負けたというのはあるし、そこでブレーキを踏まされたのが響いたのは多少あったと思うが、それでも完敗なので馬の適性面でもちょっとペースが速かったかもしれないなあ。
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+++++ポイント結果+++++
~タマネギのレース感想~
競馬難しすぎワロリンヌ
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