【金鯱賞】ヤマカツエース完勝!大阪杯でG1取りへ…池添「次はさらに良くなる」

スポーツ報知 3/11(土) 17:30配信

000


◆第53回金鯱賞・G2(11日・芝2000メートル、中京競馬場、良)

 1番人気に推された池添謙一騎手騎乗のヤマカツエース(牡5歳、栗東・池添兼雄厩舎)が直線で外から差し切って重賞5勝目。12月3日に施行された昨年に続く変則連覇を達成するとともに、大阪杯・G1(4月2日、阪神)の優先出走権を手にした。1馬身1/4差の2着は逃げ粘った7番人気のロードヴァンドール(太宰啓介騎手騎乗)、さらに鼻差の3着には13番人気のスズカデヴィアス(藤岡佑介騎手騎乗)が続いた。

 池添騎手(ヤマカツエース=1着)「まだ体に余裕はありましたが、今回の方がさらに力をつけていました。もう一段パワーアップしている感じでしたね。次はさらに良くなると思います。(他馬より1キロ重かったが)それでも勝ってくれて、力のあるところを見せてくれました」



騎手コメント

------------------------------------------------

太宰騎手(ロードヴァンドール=2着)「テンは遅かったが、その後はうまいぺースで行けました。左回りは初めてのぶん、コーナーで体が流れるような感じはありましたが、問題ない範囲でした。最後までしぶとく頑張ってくれましたが、もう少し勝ち馬(ヤマカツエース)と馬体が合うような形なら…。力をつけているので、これからも楽しみです」

藤岡佑騎手(スズカデヴィアス=3着)「勝ち馬(ヤマカツエース)を見るような形で、手応えよく運べました。ただ、直線で少しだけ左にもたれる面がありました。2着争いが(鼻差と)際どかっただけに…。ただ、今は確実に差し脚を生かせるようになっています」

 丸山騎手(ナスノセイカン=4着)「追い出しを待つようなところもありましたが、内で我慢して運びました。馬群の中で我慢できたことは収穫でした」

 柴山騎手(ルミナスウォリアー=5着)「この強いメンバー相手にそこそこ走れたし、頑張ってくれたと思います。だんだんと馬がしっかりしてきています」


川田騎手(ステファノス=6着)「スムーズな競馬で位置を取れて、あとは直線で伸びるだけだと思っていましたが、伸び切れないままでした」

 田辺騎手(プロディガルサン=7着)「よく分かりません」

 戸崎騎手(ルージュバック=8着)「外へ出すに出せず、内しかなかった。器用さがあればいいんですが…。雰囲気は良かったんですけどね」


ルメール騎手(タッチングスピーチ=9着)「ブリンカー着用は良かったと思う。直線でも少しは伸びているけど…」

 岩田騎手(ヌーヴォレコルト=10着)「展開ひとつで着順はゴロッと変わりそうなんですけどね。馬はすごく元気です。ただ、前走(中山記念7着)もですが、もっと内めの枠が欲しかったです」

 秋山騎手(サトノノブレス=11着)「着順ほど負けてないんですが、じりっぽい。間隔が空いていた影響があったかもしれません」

 藤岡康騎手(アングライフェン=12着)「リズムよく運ぼうと思って、(後方の)あの位置から運びました。ラストもじりじり脚を使ってくれています」

 古川騎手(ヒットザターゲット=13着)「ちょっとずぶくなってますが、最後は差のないところまできています」

 高倉騎手(ヒストリカル=14着)「脚は使っていますが、展開次第の馬ですから」

 松岡騎手(フルーキー=15着)「前に行ってほしいという指示だったが、かかってしまった」

 松山騎手(パドルウィール=16着)「2走前(昨年12月の金鯱賞2着)と同じような感じで運べましたが、逃げ馬が粘っているだけに、もっと頑張ってほしかった」


-------------------------------------------------

敗因分析のバイブル~競馬をやって何が悪い。より


2017 金鯱賞(GII) 中京芝2000m良
レース回顧・結果

1:59.2 12.6 - 11.3 - 12.6 - 12.2 - 11.7 - 11.7 - 12.0 - 11.9 - 11.4 - 11.8
60.4-58.8 S^2

 ペースは1.6でかなりのスロー、ただ道中3角手前ぐらいから11秒台に入ってきて3~4角で一息入って直線で再加速。L2の坂の上りでの加速がある程度問われているしこの辺りは中京らしい競馬になっている。基礎スピードはあまり高いレベルでは問われなかったし、後半の2段階加速という観点で見てもポテンシャル面を問われての一足とみれば割とステイヤー色が強く出たレースだったかなと感じる。


1着ヤマカツエース


 6番枠から五分のスタート、無理せずにじわっと好位列まで押し上げていくというような感じで進め、1角までに外に誘導しきる。道中もサトノノブレスの後ろで目標にするような形で進めていく。3角の段階ではまだ外に出し切らず、4角に向けてサトノノブレスに蓋をするような形で外から進出、一気に2列目まで取り付いて直線。序盤の坂の地点でグンとは来なかったがそれでもジリジリと伸び続け、L1では一番の脚で突き抜けての完勝だった。L2最速地点で切れる感覚ではなかったが、それでもトータルで見れば6F戦に近い競馬、4角で外から動く形、まあコーナーで緩んでいるのでそこまで厳しいロスではないが最後まで伸び切って完勝という点で見てもポテンシャルの性能が高かったとみてまず間違いない。本番が次という中で休み明けがポイントだったけど、この内容を見ると問題なかったのかなと。昨年とは少しパターンが違ったけど、この競馬なら今後も楽しみやね。個人的にはここで流れてどこまでやれるか見たかったんだけど。若い頃はハイペース適性を持っていてスランプで分からなくなって、復活以降は全てスローからの後半勝負。今でも流れてやれるとは思っているけどね。まあポテンシャル面に関してはここでは一枚上だった。大阪杯でもある程度後半速いラップを維持できる馬だからある程度噛み合いそうだけどね。


2着ロードヴァンドール


 15番枠から坂スタートで五分、少しふらついたが二の足はよくパドルウィールの外からしっかりとハナを取り切る。道中もそこまでペースを引き上げずに進めて3角手前ぐらいからじわっとペースを上げる。3~4角では促されているのだがラップ的には落としているという形で直線。序盤で追い出されて手応え以上に踏ん張る。L1でもしぶとく踏ん張ってヤマカツにはあっさり差し込まれたが最後はスズカデヴィアスの差し込みを何とか封じ切っての2着確保だった。このレースはどのみちスズカデヴィアスが来ている時点で自分のスタンス的に馬券を当てるのは難しかったレースだけど、悔いが残るとしたらこのロードヴァンドールに印を回せなかったことかなと。ちょっと強気の予想ができなかったなあという感じ。まあパドルありきの予想だったから仕方ないけど、やっぱり小倉大賞典で感じた感覚をもっとうまく使わないとギャンブルとしてはダメだと。競馬もそうだけどギャンブルは人より先手を打つ必要があるからね。小倉大賞典を見て全く違和感が無ければともかく、ああいう競馬で厳しく粘ってきたというのはこれまでのロードとしては違和感しかなかったわけだから、なら強くなっている可能性も考えて予想しないといかんと。これは反省材料。馬自体は小倉大賞典から比べて距離延長に坂スタート、ポンとハナを切って自分のタイミングで競馬ができたしペースもスロー。そこから段階的に足を使う形でしぶとく踏ん張ったし、やっぱり適性的にはこの辺もしくはもうちょっと長くても良いなという感じだった。ただ少し気になったのは3~4角では鞍上がある程度促しているように見えるのにラップ推移的には下り坂で減速していることになる。左回りの下り坂コースは微妙なのかなという感じはしたかも。その辺をどう考えていくかかな。


3着スズカデヴィアス


 8番枠から五分のスタート、そこからじわっと促されて中団ぐらいにはつけていく。道中も上手くヤマカツエースの後ろを取ってスペースを置きながらも目標をしっかり作って3角。3~4角でもヤマカツの直後を徹底マーク、4角で仕掛けられて外に出して直線。序盤の坂の上りの最速地点でジリジリと伸びてここではヤマカツとの差を詰めてきたかなというぐらい。しかしL1で伸びあぐねてここで離され、最後は2着のロードヴァンドールを捕えきれずの3着となった。ん~、あの位置からではちょっと足りんと思ったんだけどね。レベル的には結果的に今回はルージュバックが詰まったりステファノスが不発だったりで上位勢がルミナスウォリアーやナスノセイカンレベルではあったから何とも言い難い。この面子の中ではL2最速地点でいい脚を使ってきたし、元々京都記念2着時でも前受したとはいえトップスピード戦のパフォーマンスが高かった馬なのでその点ではこの馬の良さも出せたと思う。そのうえで今回は単純な上がり勝負ではなく段階的に足を使わされたというところ、ポテンシャル面も要求された。その中で3~4角はヤマカツエースとほぼ同じコース取りから直線外に出して上がりだけで見れば上回ってきたというのは結構驚き。前走は極端な上がり勝負で良さが出たと思っていたけど、こういう分散する競馬でも結果が出たのは大きいし、この馬も得意とは言えない中でやれたのでトップスピード特化戦になりそうな舞台なら重賞でも侮れないね。


4着ナスノセイカン

 3番枠からまずまずのスタートを切ってそこからニュートラルに進めていきつつ中団馬群の内内で進めていく。道中もルージュバックの後ろぐらいでスペースを取りながら3角に入っていく。3角ではまだ様子を見ているような感じ、4角で内が危ういと判断して中目に持ち出す。序盤で3列目、進路どりを探りながら内に戻しつつ2列目に近いところ。L1で進路を中目に切り替えながら最後はジリッと伸びてきていたが最後は2着争いで少し見劣っての4着だった。直線での進路どりは内に入った以上難しかったとは思うけど2度も換えていたのでなかなかフルスロットルというのは難しかったかな。3~4角でもペースが上がっていなかった中でそこまで内を通したメリットもなかったと思うし、思った以上にやれたなというのが率直な感想。上手く噛み合い切っていたらさらに上の着順もあったかもしれないなという感じ。AJCC上位のレベルもまずまず高かったと思うし、2000で流れると短いかなと思ったけど適度にスローの中で上手く坂スタートをこなしたことでいい位置を取れた。少し評価を上方修正しないといかんね。良いポテンシャルを秘めてる。AJCCは平均ペースだったことも大きいから、一度スローのポテンシャル特化戦でどの程度やれるか見てみたいね。


5着ルミナスウォリアー


 4番枠から五分のスタート、そこから押されてポジションを上げて行きたいがあまり坂スタートの適性が高くない感じ。それでも中団には何とかつける。道中はナスノセイカンの後ろでスペースを取りつつ、少しブレーキしながらスペースを保って3角。3角の下りの地点でそのスペースを活かしつつ調整しながら外目に雄づ、そのままヤマカツエースの直後までスルッと移動して直線で完璧に進路を取る。序盤でそこからの反応面でスズカには見劣るがヤマカツには食らいつく。L1での伸びもジリジリで物足りないがそれでも2着争いからは僅差のところまで踏ん張っての5着だった。柴山はたまにこういう神ってる進路どりをすることがあるよね。3角手前の段階で内が詰まりそうだなと認識したのか敢えてブレーキしてスペースを確保、内外両面を意識する準備をしながらそのスペースを3~4角の下りでニュートラルで詰めていく、そこから外に判断するとスルッとヤマカツの直後までつけていけた。この進路どりはコーナーでやや減速していることを考えるとかなり上手く乗れたと思う。ナスノセイカンでも進路どりに苦労していたのでその後ろにいて内ではほぼ詰まっただろうからね。ただこちらは直線ではナスノセイカンよりもスムーズにやれていたのでナスノの方を内容面では評価したいかな。この馬はちょっと流れた方が競馬がしやすいと思う。ある程度各馬余力があっての末脚勝負では足りないってのは高いレベルで苦しむサムソン産駒の典型的な負け方になるしね。こういう競馬でも善戦はできるけどそれ以上となると前半を詰めていくしかないしこの馬の場合は東京2000での実績もあるからね。


6着ステファノス


 9番枠から五分に出てそこからじわっと促しつつも中団ぐらい。そこからは少し下げる形でスズカデヴィアスの直後から3~4角に入っていく。3~4角でもスズカの直後から仕掛けを我慢して直線で外に出す。序盤で追い出されるとジリジリと伸びてきてL1で呑み込めるか?というところでここでの伸びが物足りず最後はなだれ込むまでに終わった。ん~…L1でグンと来るこの馬の良さが出なかったなあという感じ。まあそれでも伸びてはいたんだけど、休み明けで次が本番というのはあると思うし、こういう6Fのロンスパ気味の競馬、ポテンシャルで分散される形になってトップスピード戦に入り切らなかったのもこの馬にとっては展開的にはちょっと難しかったかなとは思う。状態面を考えておく必要はるけど、このレースを見ても後半分散される形でロンスパはあんまり合ってない気はするね。


7着プロディガルサン


 2番枠から坂スタートで案外うまく出てまずまずのスタート、そこからじわっと様子を見ながらで先行策。そこから一列下げて好位ぐらいで落ち着けようとしていて少し掛かり気味。3~4角では結局2列目の内目で進めながら直線。序盤で追い出されてからの反応は悪くなくてじわっと2番手ぐらいまで上がってくるがL1で失速、上位勢と比べても明らかに見劣っての7着完敗だった。この馬の場合セントライト記念でも接触があって下がったというよりは、良い脚は一瞬しかなくてしんどくなって寄れて接触した可能性が高いと思ってみていたんだけど、今回もそんな感じだったかな。しんどくなったL1辺りで外に寄れていて田辺も意識的に右鞭を打っていた感じ。瞬間的には良い脚を使ってくるんだけど、トップギアに入れちゃうと一瞬しか維持できないのかな。今回はそういう中ではいいポジションを取ってその一瞬の脚を使って2番手に抜け出すまでは来れたけど、レースの展開としてスローロンスパに近い競馬になってしまうと外から勢いをつけてポテンシャルにモノを言わせてくるタイプ相手に優位には立てなかった感じかな。好走条件がかなり限定的になる気はするね。U字の1800辺りが合いそうな馬でラップの偏差、メリハリがある競馬が合うんだと思う。


8着ルージュバック


 1番枠からまずまずのスタート、そこから無理をせずにじわっと先行する形で枠も利して2列目ポケットと思ったよりも前の競馬になる。道中も2列目ポケットで進めるが無理のないスローペース。3~4角でも2列目のポケットで進めていたが前がペースを落としている中でスペースのない状況で直線に入る。序盤で最内を突こうとするがつけず、もう一度最内をトライするが捌けず、最後は脚を無くしての8着完敗だった。2度目は前のロードが寄れたのもあるのでなんともだが、1度目で突こうとして突き切れなかったのが不満。というか、やっぱり最内を突くぐらいの意識を持つなら4角までには前にスペースを置いて加速する準備をしないといかんわ。前のスペースが無いから内に行こうとしてから加速しないといけない。加速して勢いをつけてから内を取っていれば1度めは捌けたと思うんだけどね。戸崎って高速道路でよく見かける前の車のスペースを潰して速度を前に合わせてから車線を変えてブオーンって無茶な加速をするドライバーって感じ。ノリの爪の垢を煎じて飲む必要があると思う。まあ内内から器用に動けるタイプではないルージュバックという性質上あの内枠を引いた以上は下げて外に出してロス覚悟で勝負するか今回みたいに先行策から何とか道中で進路を取るかという感じでいいと思うし、序盤のポジショニングは良いな、スローで噛み合いそうだと思ったんだけど、結局戸崎が要所での加速スペースの意識を持てなかったのが致命傷だったと思う。


11着サトノノブレス


 五分には出てそこから積極的に押して押しての追走、好位を確保していく。道中はプロディガルサンの後ろぐらいで進めて3角でも位置を変えず。3~4角で2列目の中目で我慢をしながら2列目で直線。序盤でフルーキーの直後を取って進路がないというのもあるが脚自体もあまりなかった感じ。L1で追い出されてからジリジリと抵抗はしているが内容的にも完敗の11着だった。直線入りでの進路どりがまずかったのはあるけど、それでも進路ができてからの余力もなかったわけなのでちょっと物足りない競馬だったかな。う~ん確かにスローではあったし、スローからのポテンシャル戦2段階加速というのはこの馬としてはあまりいい材料ではないが、それでもちょっと物足りんなあ。軽い馬場の方が良いとは思うし、中京も後半58秒台画出ているようにそこそこ軽かったと思うので、ん~ちょっと様子を見たいなあ。大阪杯に出てくれば条件的には良いと思うんだけど。




-------------------------------------------------




+++++ポイント結果+++++


111


222




~タマネギのレース感想~


…ロードヴァンドールがあんなに粘るとは誰が想像したでしょうかw



4コーナー回ってからのラップタイムが


~1800 11.4秒
~2000 11.8秒

坂でこんだけタイム出るなんて凄いねー。


しかしヤマカツがとんでもなく強いのは良いけど他の人気馬がイマイチすぎる…

もう少し伸びても良いと思ったけど…う~ん……。


レコさん、教授さんお見事!!


bravoさんとテンツチさんは今晩寝つき悪そうですね…www